森田療法の説明
森田療法というのは昭和の初め頃に日本で生まれた精神療法のことを言います。
当時、慈恵医大の教授であった森田正馬先生が自らの神経症の経験を元にして作り上げた、神経症のための精神療法なのです。
当時はアメリカの精神分析と比較されることが多かったようです。
また、戦前までは森田療法専門の入院設備を持った病院が全国各地にあったとのことですが、今は全国を見ても数ヶ所しかない状況になっています。
森田療法はもともと病院に入院して行う精神療法でしたが、昭和30年代に森田療法の学習運動がさかんになり、この学習運動の中で、症状に悩み辛い思いをしながらも何とか日常生活を送ることの出来ている人であれば、森田療法の考え方である森田理論を学習することで神経症の症状を改善していくことが出来るということが分かってきたのです。
このため、今では精神科の病院に入院したり通院したりするよりも、森田療法の学習を行う方法の方が一般的になっていると思います。
最近は徐々にマスコミでも問題にされてきていますが、今の精神医療は薬物療法に偏っており、この弊害がだいぶ出てきているように思います。
すでにイギリスなどでは薬物療法の限界に気付き認知行動療法といった精神療法を取り入れる方向に向いていますが、今の日本ではまだ、そこまで行っていないように思います。
また、認知行動療法は、純粋な鬱病や統合失調症など神経症以外の場合には効果が期待できると思いますが、「とらわれ」が原因になっている神経症の場合には、それほどの効果は期待できないのではないかと感じています。
しかし、今は神経症の場合でも森田療法よりも認知行動療法を取り入れる方向に向いているようで、この点は個人的に心配しているところです。
森田療法は「あるがまま」という考え方が基本になっていますが、この「あるがまま」の考え方がかなり東洋的で西洋の人には理解しにくい面があるように思います。
この点が認知行動療法のように世界的な広がりにならない理由ではないかと思います。
また、今は日本の医学部の大学でも、森田療法のことを、あまり教えていないようです。
このため、精神科や心療内科の先生でも森田療法の考え方を理解していることが少なくなっているように思います。
こういうところから、今後も、森田療法が日の目を見る可能性は少ないように感じますが、私は自らの森田療法の学習の経験から森田療法の確かさを肌を通して感じていますので、ささやかではありますが、ネットの世界で森田療法の情報を発信していければと考えています。
話はだいぶ脱線してしまいましたが、森田療法は人間性の再教育と言われるように学習的な側面の強い精神療法だと言われています。
そして、神経症に陥るようになった原因である誤った認識を正していくものだと言って良いと思います。
目的本位や気分本位といった森田療法独特の言葉もあり、初めは取っつきにくいと思いますが、森田療法関係の本を読んだり、森田療法を取り入れたMTカウンセリングなどのメールカウンセリングを利用することで今は、森田療法の学習もしやすくなっているのではないかと思います。
ですから、今、多汗症などの神経症に悩まれている方は、一度、森田療法の学習を検討してみても良いのではないかと思います。